■リーサルレギオン
リーサルレギオン原題:Killer Bees
監督:ペネロープ・ビテンヒュイス
制作:2003年 アメリカ

 舞台はワシントン州スーマス。広大な農場をミツバチの受粉によって潤している土地。いつものようにハチを満載したトラックがやってきたのかと思ったら、どうしたわけか箱の中には南米にしか生息していないはずの猛毒をもったキラービーが! こいつが若者のちょっとした悪戯心から放たれてしまい、住民たちを襲いはじめるのです。
 主演は『インアマゾン』(1999)、『キラー・アンツ 巨大殺人蟻の襲撃』(2004)などでもお馴染み、人喰い映画スターのクリス・トーマス・ハウエルさん。別居中の妻子との関係修復に悩んだり、ハチの脅威を警告しても全然話を聞いてくれない町長にブチ切れたりと、人喰い映画の王道パターンを素朴な演技力で好演してくれています。
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■ビッグ・バグズ・パニック
ビッグバグズパニック原題:Infestation
監督:カイル・ランキン
制作:2009年 アメリカ

 こりゃまた映画の内容そのまんまを表したステキな邦題が付けられていますが、原題のインフェステイションは単に「出没」という意味。ただ「群れをなして荒らす」というニュアンスもあるようなので、『ビッグ・バグズ・パニック』というのはそれほど大袈裟でもなく、むしろ正鵠を得た素晴らしい邦題なのだと思います。
 ある日、スチャラカ社員のクーパーくんが会社で上司からクビを言い渡されていると、突然、超音波が鳴り響いて気を失ってしまいます。数時間後、目を覚ますと昆虫の繭のようなもので全身を包まれており、必死に破って這い出てみれば、同僚はもちろん、町中の人々も皆、繭にされていたのでした。わけもわからずボーゼンとしているところに襲いかかってきたのは、巨大な甲虫軍団。やつらは人間の背中に触手を突き刺し、謎の昆虫エキスを注入し、やがて……。
 ハッキリ言ってくだらない映画です。くだらないけれど、抜群におもしろい映画でもあります。映画というものが『アバター』的な方向へ技術進化してゆくのはもちろん大歓迎なんですが、その一方でこういうバカ映画もなくならないでほしい。というか、『アバター』だってストーリーだけ見れば充分バカ映画ですけどね。
 クリス・マークエット演じる主人公のクーパーが、どうしようもないバカで、しかもあんまりハンサムでないところにリアリティがあっていいですね。現実というのは得てしてそんなもんです。
 あと、クーパーの父ちゃん役の俳優さんがなかなか壊れた味わいを醸し出していて、作品に過剰な花を添えています。どうも見覚えがある顔だったので、誰だろうと調べてみたらレイ・ワイズ。『ツイン・ピークス』で愛娘ローラの死を思い出しては、すぐに顔をくしゃくしゃにして泣いていたリーランド・パーマーじゃないですかー。
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■グリズリー・レイジ
グリズリーレイジ原題:Grizzly Rage
監督:デヴィッド・デコトー
制作:2007年 カナダ

 わたくしの中でホモ疑惑のあるデヴィッド・デコトー監督による人喰いクマ映画です。本作の被害者は、高校を卒業したばかりの男の子3人と、女の子1人。彼らは卒業記念旅行でドライブに出掛け、立ち入り禁止の森で車をぶっ飛ばしていたところ、うっかり子グマちゃんを轢き殺してしまいました。と、そこへ現れたのは巨大な人喰いグマ。「ワシの息子に何さらすんじゃー!」とばかりに追いかけてきます。全体的に逃げる若者たちのシーンが続くばかりで、あんまりクマを映してくれないために人喰い感は薄い映画です。
 吠えるクマよりも、叫ぶ女の子よりも、助けを求めて走りまわる男子の汗を執拗に描写するのは、まあ、デコトー監督の作品だから仕方のないことですわいな。
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■「人喰い映画祭」の再販を開始しました
 書籍版『人喰い映画祭』は、昨年12月6日に開催された文学フリマにて、用意していた160部が完売しました。これもひとえに当ブログを応援してくださっている読者の皆さんと、表紙を描いてくれた寺田克也さんと、面倒な本文デザイン&編集を引き受けてくれたさあにんさんのおかげです。ありがとうございます。
 また、初版分を書い逃した方々からは、「はよ増刷せえ!」とか「通販プリーズ!」とか「駅弁大会行ってるヒマあったら仕事しろ!」とか、いろいろな声が届くなか、ようやく増刷が出来ましたので、ここにお知らせいたします。
 といっても、わたしが自分で通販の作業をやっていると、本業の方に差し障りが出ますので、人喰い映画祭を応援してくださる素晴らしすぎるショップさんに委託販売していただくことになりました。

 一軒目は、西新宿に店舗をかまえるビデオマーケットさん。輸入もののホラー映画が満載のシビれるショップで、わたしも客としてしょっちゅう顔を出してます。そんなところで自分の本を売っていただけるなんて感激ですねえ。通販もやっていただいているので、遠方にお住まいの方はこの機会にぜひどうぞ。
VIDEOMARKET ONLINE

 もう一軒は、中野ブロードウェイの魔窟でひときわ異彩を放つタコシェさん。アンダーグラウンドな自費出版物をいろいろ取り揃えた、気の狂ったソニープラザみたいなお店で、やっぱりわたしの巡回ルートのひとつです。こちらもすでに納品済みですので、店頭にはもう並んでいるでしょう。通販もしていただけるとのことですので、近日中にはサイトにアップされるのではないかと思います。
TACO che'

以上、お知らせでした。どうぞよろしくお願いします。
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■デプス・ダウン
原題:Sea of Fear
監督:アンドリュー・シュート
制作:2006年 アメリカ

 転覆したボート、そこへ襲いかかる大口開けたサメ。どう見ても人喰いザメの映画っぽいジャケですが、実際のところは洋上の密室で繰り広げられる殺人鬼ホラーでした。
 男女4人の若者客と船長+船員二人を乗せて出港したボート。しかし、最初の夜に船員の一人が姿を消したのを皮切りに、『そして誰もいなくなった』のごとく、姿なき殺人者の手で次々に殺されていくのです。
 まだ殺人が発生する前、寄港した島でのキャンプファイヤーで、一人ずつ自分の怖いものを告白しあうシーンがあるんですが、あとになって告白した通りに「溺れ」たり「窒息」したり「サメに喰われ」たりして死んでいくというのは、饅頭こわい(暗黒編)って感じで、なかなかいい展開ですね。
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■ブラック・ウォーター
ブラックウォーター原題:Black Water
監督:アンドリュー・トラウキ、デイヴィット・ネルリッヒ
制作:2007年 オーストラリア

“オーストラリアで実際に起きた事件を元にして描かれた作品”だそうです。そう言われると一層怖さが増すと思いますが、逆に言えば、実話なのでそんなに奇想天外なことは起こらない映画、でもあるわけです。
 舞台は北オーストラリア。ある夫婦とその妹からなる3人組が、「野生動物の観察と釣りツアー」に行きました。しかし、なんにも釣れないので「ちっともエサ食わないじゃないの!」とか思ってるところにワニがあらわれ、自分たちの方が喰われてしまうのです。
 最初にワニからの襲撃を受けたときに、夫のアダムはかけていたメガネをすっ飛ばしてしまい、このテの映画に特有の「メガネメガネ……」をやってみせてくれたのが、わたしは非常にうれしかったですね。
 ワニって動きがのっそりしているため、たとえ人喰いワニでもそんなに怖いって気がしないのですが、この映画に出てくるワニもなかなか愛らしいところがあります。予告編でも見られますが、恐怖に怯える被害者の前に「こんにちわー」と言わんばかりに水中からゆっくり顔を浮上させるワニくんは、本当に可愛いらしいです。
 樹上に避難している主人公らと、水中で待ち受けるワニとで膠着状態になっているとき、アダムは言います。「子供の頃、いじわるな兄貴に殴られるのが怖くてクローゼットに逃げ込んだ。扉の外に兄貴がいると思うと、恐ろしくていつまでも外に出られなかった。しかし、兄貴はとっくにいなくなっていたのだ。自分を閉じ込めていたのは兄貴の物理的な力ではなく、自分自身の無意味な恐怖心だったんだよ」と。
 つまり、水中のワニもきっとどこかへ行ってしまったはずだから、自分たちも河に降りて逃げようよ、というわけですが、そうして樹を降りたアダムがどうなるかは、実際に映画を観てご確認ください。
| とみさわ昭仁 | ワニ | comments(1) | trackbacks(0) |
■アナコンダ4
アナコンダ4原題:Anaconda 4: Trail of Blood
監督:ドン・E・ファンルロイ
制作:2008年 アメリカ

『アナコンダ3』を見たときに「『2』まではよかったんだけど……」と思ったけれど、これ見たら『3』だってまだずいぶんマシだったんだなあ、と思いました。
 前作のラストで女王アナコンダは爆殺されたはずなのですが、製薬会社のマードック会長の手でその子供のチビコンダが秘かに保護され、大きく大きく成長していたのでした。なんで会長はそれほどまでに不老不死の秘薬作りに執着しているかというと、自分が末期ガンだからなんですね。まあその気持ちはわからないでもない。
 女科学者のアマンダが、1メールぐらいの高さから落ちて気絶するシーンが笑えます。スペランカーじゃないんだからなあ。
| とみさわ昭仁 | ヘビ | comments(0) | trackbacks(0) |
■アナコンダ3
アナコンダ3原題:Anaconda III
監督:ドン・E・ファンルロイ
制作:2008年 アメリカ

 しつこく撮り続けられるアナコンダ・シリーズ第3弾。開始2分ですぐにヘビの襲撃が始まるテンポの良さがうれしい。
 とある製薬会社が、東欧の秘密ラボで動物実験をしていた。蘭の花から抽出したエキスをアナコンダに注射することで、不老不死の秘薬を作り出そうというのだ。この辺、原理の説明はまったくなし。とにかく巨大化したアナコンダが暴れて脱走し、人間たちを襲いまくる。今回主役のヘビは獲物を丸飲みせずに、食い千切るのがお好みのようで、切り株表現とハラワタがたっぷり見られます。
 ヘビハンターの役を『ナイトライダー』とアル中でおなじみのデヴィッド・ハッセルホフが演じています。そりゃ飲まなきゃやってられんわなあ。
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■スクワーム
原題:SQUIRM
監督:ジェフ・リーバーマン
制作:1976年 アメリカ

 ジョージア州の沿岸にある町、フライ・クリーク。ある日、激しい雷雨で送電鉄塔が倒れ、切れた電線が地中に高圧電流を流します。その影響で、地中に潜んでいた大量のゴカイやミミズが地表にあらわれ、町の人々を襲いはじめるのです……。
 低予算映画ながら、その予算の大半は本物のゴカイ8千万匹を用意することに費やされ、そのあまりの悪趣味さに、公開当時はちょっとした話題になりました。その薄気味の悪さは、2chのスレだったら「グロ注意」と警告されるレベル。かつて、事務所用に借りていたマンションの庭にヤスデが大量発生したのに耐え切れずに引っ越したわたしには、とても見るのが辛い映画でした!
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■「人喰い映画祭」を自費出版します!
最近すっかり更新頻度の下がっている当ブログですが、水面下ではいろいろ活動しておりまして、この度、この「人喰い映画祭」のダイジェスト版を自費出版することにしました。
そして! 聞いてオドロケ、見てチビレ! 自費出版でありながら、表紙イラストは、なんと寺田克也さんに描き下ろしていただきました!

まずは、12月6日(日)に大田区産業プラザPioで開催される「第9回文学フリマ/R-9ブース」にて頒布を開始します。現物には、上記の表紙画像のような黒オビはありません。その下がどんなんなってるかは、ぜひ現物を手に取って確かめてみてください。表紙込みで全84ページ、179本の人喰い映画を紹介しています。定価は1000円ポッキリ!
文学フリマに来られない方のために、そのうち中野のタコシェさんで委託させていただく予定もあります。
というわけで、どうぞよろしくお願いいたします。

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